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2025.9.29
預金と住宅ローン、そして投資について
近年の金利上昇に伴い、
定期預金の金利も引き上げられました。
しかしながら、その水準は依然として0.3%ほどに過ぎず、
銀行にお金を預けていても
資産が大きく増えるわけではありません。
例えば、300万円を10年定期に預けたと仮定してみましょう。
1年目に増える利息は「300万円×0.3%=9,000円」。
ここから約20%の税金が差し引かれ、
実際の手取りは7,200円ほどとなります。
翌年からはその利息分が上乗せされますが、
それでも増え方はごくわずかです。
もっとも、
長らく「貯金=銀行預金」という考えでこられた方にとっては、
この金利上昇は少なからず喜ばしいことではあると思います。
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さて今回は、
「預金」「住宅ローン」「投資」について
少しお話をさせていただきます。
銀行の定期預金金利が上がった一方で、
住宅を建てる際に多くの方が利用される
「10年固定の住宅ローン金利」も上昇してまいりました。
今後もインフレが続くとすれば、
この長期金利はさらに上がる可能性が高く、
加えて変動金利についても上昇が予想されます。
そのような背景を踏まえ、
「これから家を建てる方がどのように資金計画を立てるべきか」について、
私なりの考えをお伝えいたします。
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頭金は入れるべきか?
よくいただくご相談に、
「数百万円の預金があるのですが、それを頭金に入れた方が良いでしょうか?」
というものがあります。
この答えは、その資金をどのように運用するかによって変わってまいります。
今後の10年固定金利は、
おそらく最低でも1%程度になるでしょう。
それに対し、10年定期の金利はわずか0.3%。
この差を考えれば、単純に預金に回すより、
頭金として借入額を減らす方が合理的であることは
ご理解いただけると思います。
しかし、もしその資金を「投資」に充てるとしたら
話は変わります。
例えば、300万円を世界株インデックスファンドに分散投資し、
長期にわたって積み立てていった場合。
過去の実績がそのまま再現されるとは限りませんが、
それでも40年後には資産が2倍以上になる可能性があります。
仮に物価が年率2%で上昇し、
40年後に物価が2倍になっていたとしても、
資産の価値がそれ以上に増えていれば、
そのリスクを十分にカバーできるわけです。
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まとめ
これから家づくりを考えておられる方にお伝えしたいのは、
「預金や頭金に回す」以外に
「投資」という選択肢もある、ということです。
まとまった資金がある場合は、
まず少しを頭金に入れ、残りを投資に回す。
そして、さらに数万円程度を毎月積み立てていく。
あるいは一度に大きく投資するのが不安であれば、
その資金を分割し、
毎月コツコツと積み立てていく方法も有効です。
この知識は、
家づくりをされるすべての方にとって必要だと考えております。
ぜひ今回の内容を踏まえ、
無理のない予算計画を立てていただければ幸いです。
それでは…。
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