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2025.9.1
近年、人気が高まっている平屋住宅ですが、
そのつくり方ひとつで、家づくり全体のコストは大きく変わります。
そして、この違いはコスト面にとどまらず、
日々の「暮らしの質」にも少なからず影響を及ぼすのです。
例えば「中庭のない平屋」。
採光は外周部の窓に頼らざるを得ません。
結果として、光と同時に外からの視線も入ってくるため、
カーテンを常に閉じざるを得ず、室内は暗くなり、
朝から照明が必要な生活になってしまいます。
景色を楽しむことすら難しくなってしまうのです。
一方で「中庭のある平屋」はどうでしょう。
カーテンに頼らずに光を取り込むことができ、
家の中心から隅々へ光が広がるため、
曇りや雨の日でさえも安定した明るさを確保できます。
さらに、窓越しに空や緑を眺めることもできます。
ウッドデッキも同じです。
中庭がなければ、人目につく場所につくるしかなく、
結局はほとんど使わない「飾り」と化しがちです。
しかし、中庭に設けたウッドデッキなら違います。
プライバシーが守られた空間で、食事や遊び、
キャンプ気分や水遊び、昼寝や晩酌まで——
思う存分楽しめる居場所へと変わります。
家事をしながら子どもたちの様子を見守れるのも大きな利点です。
また、暮らしに欠かせない洗濯動線についても、
「中庭」のあるなしで大きな差が生じます。
勝手口から隣家との間に干すとなれば、
身なりや時間帯を気にせざるを得ず、
夏は汗だくに、冬は手足がかじかむこともあるでしょう。
その点、中庭があれば、数歩の移動で干す・取り込むが完了します。
暑さも寒さも気にせず、快適な家事動線を実現できます。
いかがでしょうか。
「平屋であれば暮らしやすい」という単純なものではなく、
間取りの工夫ひとつで、暮らしの質は大きく変わるのです。
これから家づくりを考えられる方には、
ぜひこの違いを理解したうえで、
後悔のない住まいづくりを進めていただきたいと思います。