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2025.10.20

家づくりのコスト削減法(土地・続編)
前回の記事では、「日当たり」と「土地の広さ」が価格を左右する大きな要因であることをお話ししました。
今回はそのうち「土地の広さ」に焦点をあてて、
どのように無駄を省きながら、賢く土地を選ぶかを考えてみたいと思います。
<広い土地ほどコストが増える理由>
日当たりの良さと並んで、土地価格を押し上げるのが“広さ”です。
土地を広く購入してしまうと、
単純に土地代が高くなるだけでなく、
敷地に生まれる“余白”の部分が増え、
その分、外構工事費用も膨らんでしまいます。
そのため、弊社では土地探しを始める前に、
「どんな家を建てたいのか」を明確にしておくことをおすすめしています。
家を明確にすれば、必要な土地の広さが見えてくる
たとえば、
・建てたい家が平屋なのか二階建てなのか。
・そして、その家の延床面積がどれくらいになりそうか。
この2つをはっきりさせておくことで、
「その家を建てるために必要な土地の広さ」を合理的に算出することができ、
結果として“広すぎる土地を買ってしまうリスク”を避けることができます。
<平屋の場合の一例>
仮に、建てたい家が32坪ほどの平屋で、
小さな庭と3台分の駐車スペースが必要な場合、
土地の広さはおおよそ70〜75坪が目安となります。
内訳を簡単に整理すると、
建物:32坪
建物周囲(給湯器や室外機、配管など):約10坪
駐車場3台分(1台あたり約4.5坪×3):約13.5坪
庭スペース(日当たり確保も兼ねて):約15〜20坪
これらを合計すると、70〜75坪ほどになります。
つまり、この広さを基準に土地を探すと無駄が少なく、
予算を効率よく活かすことができるわけです。
<「中庭のある平屋」は土地効率が高い>
一方、同じ平屋でも「中庭のある家」にすると、
必要な土地面積は大きく変わってきます。
中庭を設けることで、 日当たりを確保するための“外の庭”が不要になり、
採光のための窓も隣家との距離をあけずに計画できるからです。
また、中庭であれば人目を気にせず過ごせるため、
外に広い庭を設ける必要もありません。
結果として、同じ平屋でも15〜20坪ほど土地を小さくできる可能性があります。
坪単価10万円の地域であれば150〜200万円、
20万円の地域であれば300〜400万円の差になります。
さらに、外構工事費も少なく済むため、
全体のコスト差はより大きくなります。
<まとめ>
土地の広さは、家づくり全体のコストに直結します。
「どんな暮らしをしたいか」
「どんな家を建てたいか」を先に描き、
そこから必要な土地を逆算していくことが、最も賢い選び方です。
次回は、**「間取りの工夫によって家のコストを抑える方法」**について、 より具体的にお伝えしていきます。 それではまた次回。
