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家づくりのコスト削減法(外構編)

2025.11.3

 

家づくりのコスト削減法(外構編)

 

家づくりのコストを抑えるためには、 建築費や土地代だけでなく、

外構工事費のコントロールも欠かせません。

 

ところが実際には、

「当初の計画では外構費を抑えていたのに、最終的に大幅にオーバーしてしまった」

というケースが非常に多いのです。

 

なぜ外構費は想定より高くなるのか

 

その理由の多くは、

建築会社側が建築予算を優先しすぎるあまり、

外構費を“控えめに見積もってしまう”ことにあります。

 

建物にしっかりと予算を確保したい気持ちはわかりますが、

その結果、実際に外構工事を始める段階で「想定外の出費」となり、

最終的に全体予算が大きく崩れてしまうのです。

 

こうした事態を防ぐためには、 次のいずれかの方法で対策を取ることが大切です。

 

解決策①:外構予算を多めに確保する

まず一つ目の方法は、外構費を最初からしっかり確保しておくことです。

たとえば、建築費と外構費を合わせた総予算が2,800万円だとします。

このとき、建築費を2,700万円・外構費を100万円とするのではなく、

建築費を2,500万円・外構費を300万円といった配分にするのです。

なぜなら、一般的な家づくりでは次のような外構工事が ほぼ確実に必要になるからです。

 

周囲からの視線を遮るための植栽・フェンス・目隠し

ウッドデッキを快適に使うための囲い工事やパーテーション

防犯やプライバシーを確保するための塀・柵の設置

 

これらをきちんと計画しておかないと、

後から数十万円〜数百万円の追加費用が発生してしまうことも珍しくありません。

したがって、オーソドックスな外観の家を建てられる方は、

あらかじめ充分な外構予算を確保しておくことを強くおすすめします。

 

解決策②:外構費がほとんど要らない家を建てる

もう一つの解決策は、外構工事そのものがほとんど必要ない家を建てることです。

たとえば、外から家の中が見えない設計にすれば、 視線を遮るための目隠しや植栽は不要になります。

また、ウッドデッキを“周囲から見えない中庭側”に設ければ、

同じく囲いをつくる必要もありません。

このような設計を実現できるのが「中庭のある家」です。

中庭を設けることで、外部に大きな窓をつくらなくても 十分な採光を確保できるようになり、 結果として外壁自体が塀の役割を果たしてくれます。

 

つまり、

採光のための余白を敷地に確保する必要がなくなる

防犯やプライバシーのための塀・柵も不要になる

外構を装飾して外観を整える必要も減る

 

という、三拍子そろった「コスト削減設計」が実現します。

外構費を最小限にできる家づくり このような家づくりを行えば、

総予算が2,800万円の場合でも、 建築費2,700万円+外構費100万円という配分で

十分にバランスを取ることが可能です。

 

さらに、建築そのものの工夫によって

建築費を2,500万円程度に抑えることができれば、

全体で200万円のコスト削減も夢ではありません。

 

 

<まとめ>

 

外構工事は、家づくりの中で「見落とされがち」な費用です。

しかし、最初に正しく計画すれば、

大きな無駄を防ぎ、より豊かな暮らしを実現することができます。

 

次回は、今回の考え方をもとに、

外構費を抑えながら快適な暮らしを実現する設計の工夫について、 より具体的にお伝えしていきたいと思います。

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