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2025.12.15

家づくりのコスト削減法(維持管理・続編)
前回は、電気代を抑えるために必要な考え方として、
断熱性能と太陽光発電についてお伝えしました。
しかし、電気代と同じように、生涯かかり続ける費用があります。
それが 固定資産税 と 火災保険 です。
これらも家を建てる前に知識があるかどうかで、
将来的な負担に大きな差が生まれます。
ですから、最低限のポイントを理解したうえで、
家づくりを進めていただきたいと考えています。
✔ 固定資産税は「土地の広さ」で大きく変わる
固定資産税を抑えるために、
弊社では 土地面積を200㎡(60坪)以下に抑えることを推奨しています。
理由はシンプルで、
土地の大きさ 評価額の軽減率
200㎡以下 → 6分の1
200㎡を超える部分 → 3分の1
となるからです。
つまり、200㎡を超えた部分の税額は実質2倍になります。
例として、
土地の評価額が18万円/坪の地域で100坪購入した場合、
・60坪までは 3万円 × 60坪 × 1.4% = 25,200円
・残り40坪は 6万円 × 40坪 × 1.4% = 33,600円
合計で 58,800円/年 となります。
つまり、広さを少し抑えるだけで、
毎年支払う税金が大きく変わるということです。
また、60坪あれば
車3〜4台を確保しつつ、ご家族がゆったり暮らせる 平屋 も建てられます。
広ければ広いほど良い、というわけではありません。
✔ 一部地域では「都市計画税」もかかります
さらに、
市街化区域 と呼ばれる地域では、
固定資産税に加えて 都市計画税 がかかります。
そしてこの都市計画税も、
固定資産税と同じく、
200㎡以下と200㎡超で評価額が変わります。
住む地域・土地の広さは、
この点も踏まえて選ぶ必要があります。
✔ 火災保険は「構造」で大きく変わる
火災保険の金額は、
建物の構造が 「非耐火構造」か「省令準耐火構造」か で大きく変わります。
省令準耐火構造で建てると、
火災保険料はおおよそ 2倍以上 変わります。
さらに、家財にも保険をかける場合は、
この差がより大きくなります。
地震保険も同様です。
ですから、
省令準耐火構造で建てられるかどうか
必ず確認することをおすすめします。
✔ 地震保険をさらに抑えるには「耐震等級3」
地震保険についても加入されるのであれば、
耐震等級3 を取得しておくことが大きなポイントです。
耐震等級3は「地震に強い家である証」であり、
同時に 保険料が大幅に安くなります。
さらに、建物本体だけでなく 家財にも保険をかけることをおすすめします。
地震被害では、建物よりも「家財」の方が補償を受けられるケースが多いためです。
もちろん、
「保険は備えなので、最低限で良い」と考える選択もあります。
どこまで備えるかはご家族で話し合うことが大切です。
まとめ
家は建てて終わりではなく、
建てたあとに続く費用をいかに抑えるか が重要です。
・土地は60坪まで
・省令準耐火構造
・必要に応じて耐震等級3
・保険のバランスを考える
こうした知識があるだけで、
生涯支払うお金は大きく変わります。
賢い選択ができるよう、
ぜひ知識を持って家づくりに臨んでいただければと思います。
それでは、また次回。
